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「未成年”模擬”衆議院総選挙2005」
投票結果を公表しました!
↓↓模擬選挙実施報告を見る!!(PDF版)↓↓
ダウンロード mogisenkyo2005result.ver3.pdf (174.5K)
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2大政党制、子供たちが選んだのは?
将来の有権者である日本の子供たちは今回の選挙をどう見たのか。NPO法人Rights(ライツ・東京都港区)では、実際の衆議院選挙と連動して、未成年者を対象に模擬選挙を行った。学校の授業で各党のサイトを見たり、政策を調べて投票する。参加校による学校投票が基本だが、Web投票も受けつけたらアクセスによる投票も800件近くに及んだ「いまの政治をテレビなどで見ていて、子供なりにも言いたいことが随分あるという印象を受けました」と語るのは、ライツ常務理事の林大介氏。子供だから“おままごと”かと思いきや、意外にも「かなり考えた末に選択をしている」という。
これまでの模擬選挙では常に民主党が“第1党”として君臨してきた。2003年の衆議院議員選挙(比例)では民主党は78議席を獲得。56議席の自民党を大きく引き離している。民主党人気の理由は何か。「学校で各党のサイトを見てマニフェストを調べたりします。いろんな政策分野を詳しく書いている民主党の支持となる傾向がありました。」子供たちはあきまでも政策を見て政党を選んでいるのだという。
ところが子供界に異変が起こった。今回の衆議院選挙で、子供の心を捉えたのは、大人と同様に「政策よりもメッセージ」の自民党だった。東京都在住の11歳(男性)は自民党を選んだ理由として「自・公以外の党が政権を握っても、“演説などで言っていることが本当にできるのか”と思うから」と手厳しい。「政策には反対だけど、これからの日本はこの党しか任せられない!!」-大阪府・14歳(男性)との意見も。世間のムードや大人たちに連動している面もあるだろうが、民主党が支持を受けなくなった理由は何だろうか。
「自民党のわかりやすいメッセージが子供に受けた」と林氏。未成年“こども模擬”選挙のもうひとつの傾向として、社民党や共産党の支持が、大人のそれよりも高い傾向がある。北海道では、「新党大地」が大人の得票率を上回る人気だった。党公約に「北海道に道路を作ります!」と断言するムネオ氏のストレートなメッセージが子供たちに伝わったのか。
ライツでは、模擬選挙を行うたびに「選挙権が早く欲しい。投票に参加したい」という声が多数寄せられる。愛知県・9歳(女性)は「子供でも投票できたのはうれしい」と語る。早く大人の“宴”に参加したい、人生これからのやる気に溢れた子供たちには民主党の「日本を、あきらめない」という人生ちょっとお疲れ気味なメッセージは届かなかったのだろう。
『フィナンシャルジャパン』2005年12月号 P51より